パクリサイト対策

リライトサイトについて

周知のとおり、インターネットには偽物が多いです。
というか、偽物のほうが多いです。
コピーが容易だからです。

最近は検索で企業のドメインが優遇される傾向にあるので、
企業が運営するパクリサイトを目にすることが多くなってきました。
実在する企業が提供するコンテンツが偽物というカオスな状態。

ユーザーは、パクリコンテンツを見たいわけではありません
お客さんも馬鹿じゃありませんからね。
パクリ記事を作れば、企業の評判は下がります。
当たり前です。

アナログコピーは、必ず劣化します
著作権侵害を回避する目的のリライトは、何の価値も生みません。
ただの脱法行為です。
しかもそのようなリライトは、生成AIに取って代わられます

パクリサイトは情報源ではないので、ソースとなる画像やデータがありません。
つまり、実例や根拠がありません
このため、パクリサイトは理解していない情報を発信しています
正しい情報よりも、アクセスを優先した結果です。
運営方針から何から、パクリサイトは基本的に間違っているのです。

「真似はするな。真似されるくらいのものを作らないといけない。」
井村屋初代社長、井村二郎さんの言葉ですが、いろいろと考えさせられます。

パクリサイトの見つけ方

パクリサイトは、自分から能動的に見つけに行く方法と、
受動的だけど結果として見つかる方法があります。

Google検索には、類似ページを検索する機能があります。
やり方は簡単で、「related:」に続けて、検索対象のURLを入力します。

注意点は、ページ単位の類似性です。
サイト(ドメイン)単位ではありません

また、あくまでもGoogleが似ていると判定したページが表示されるだけです。
ほとんどは真っ当に運営されているサイトだと思いますが、
リライトしただけのパクリサイトがあれば、大体この方法で見つかります。

ユーザーからの連絡

個人的には、ユーザーからの連絡でパクリサイトの存在を知ることが多いです。
掲示板やメールで、身に覚えのないことを指摘されるのです。
「そんなこと書いたっけなぁ」と思って、
指摘されたフレーズで検索すると、パクリサイトが見つかるという。

パクリサイトも丸パクリでは明らかな著作権侵害になるので、リライトしなければなりません。
自分の言葉で書き直す必要があるわけですが、
もともと自分の考えではないので、内容の本質を理解していません。
知ったかぶりして書いているので、非常に間違いが多いです。
お客さんを相手にしていたら、クレームになるレベル。

ユーザーは、最も適切な回答をくれそうな所に質問します
結果的に、パクリサイトの内容を読んで誤解した人が、当サイトに質問や意見を寄せてくるのです。

パクリサイトに関する情報は、自然と元ネタサイトに集まってきます
これは、パクリサイト運営者にはわからないことだと思います。
これらの情報を得るためにも、お問い合わせフォーム等、
ユーザーからのフィードバックを受ける仕組みを用意しておくべきです。
パクられるようなサイトなら、既にユーザーとのコミュニケーションは成立している気もしますけどね。

「URL検査ツール」を使う

パクリサイトは、ネタ元サイトの状況を監視し、
更新があったらすぐさまパクリコンテンツを追加する傾向があります。
要は、ほぼ同時期に公開することで、どちらがオリジナルかわかりにくくしたいわけです。

パクリサイトのターゲットにされているのが明らかな場合は、
サイトを更新すると同時に、「URL検査ツール」でGoogleにURLを送信したほうがいいです。
「URL検査ツール」とは、Googleの「Search Console」の機能で、
強制的にGoogleにクロールしてもらうものです。

手順としては、

  1. Search Console」にアクセス
  2. 対象のドメインを選択
  3. ページ上部のテキストボックスにURLを入力し、「Enter」キー

で、URLの検査を行います。
※「URL検査」をクリックしてもいいですが、結局テキストボックスにフォーカスが移るだけです。

新規ページの追加でまだインデックスに登録されていない(検索結果に表示されない)場合や、
ページ内容の変更をGoogleに伝えたい場合は、
続けて「インデックス登録をリクエスト」をクリックします。
Googleにインデックスへの登録を要求できます。

ただし、文字通りリクエストなので、Googleに対してこちらの要望を伝えるだけで、
実際にインデックスされるかどうかは別問題です。
インデックスに登録された場合は、ただちに検索結果に反映されます。

こちらが先に公開したコンテンツであることを、Googleにはっきりと伝えることが重要です。
そうすれば、Googleもオリジナルを判断しやすくなります。

ちなみに、これらは旧「Search Console」の「Fetch as Google」に相当する機能です。

魚拓を取る

パクられた証拠を残しておくために、Web魚拓を利用します。
コンテンツをパクる人は、何度も繰り返しパクり続ける傾向があります
自分ではコンテンツを作れないからパクっているわけで。

二度あることは三度あるので、複数回パクっているサイトがあれば、都度Web魚拓で保存します。
特に、こちらが新規ページを公開した後に、パクリサイトがパクリページを追加
という時系列が重要なので、自サイトの状況とあわせて保存します。
つまり、

  1. 新規ページ公開と同時に自サイトの魚拓を取る
  2. 直後にパクリサイトの関連ページの魚拓を取る ※類似コンテンツがこの時点で存在しないことの証明。
  3. パクリコンテンツが追加されれば、それの魚拓を取る

ということ。

幸い、パクリサイトは新規追加ページが大好きです。
パクリサイトにとってのエサだからです。
私が新規コンテンツを公開して、数日後にはパクリページができあがってたりします。
従って、時系列でWeb魚拓に保存していくだけで、コンテンツをパクっている証拠を確保できます。

以下、主なWeb魚拓サービスを挙げます。

archive.today

基本的には、このWebサービスを利用しておけばいいと思います。
URLを入力して、魚拓の保存と、魚拓の検索ができます。
海外のサイトですが、だからこそ削除されにくいです。

ただし、まれに不安定で魚拓を保存できないことがあります。(キューに入れられたままになってしまう。)
動いてさえいれば、非常に便利な魚拓サービスです。

Wayback Machine

Webアーカイブサイトの代表格。
ある程度のアクセスがあるWebページなら、勝手に保存されています。
Webページを過去にさかのぼって閲覧することができます。
つまり、どこがどこをパクったかの判断材料になります
ただし、時間帯によってはめちゃくちゃ重いです。

魚拓を取ったら、そのスクリーンショットをローカルにも保存しておくといいです。
Web魚拓のサイトが常にアクセスできるとも限らないので。

これらの証拠と共に、関係各所に報告すれば、
第三者にも行動に移してもらいやすくなります。

Googleに通報する

パクリサイトだらけの検索結果は、Googleもユーザーも望んでいません
パクったコンテンツで検索結果の上位表示を狙うのは、Webスパムでしかないので、
Googleに報告すれば、それなりの対応をしてくれます。
パクリサイトが表示されなくなって困るのは、パクリサイトの運営者だけです。

DMCA侵害の申し立て

パクリサイトの著作権侵害が明らかな場合は、
それをGoogleに申し立て、パクリサイトを検索結果から削除することができます。
Googleに申し立てが承認されると、対象のページは検索結果からすぐさま削除されます
この手続きは、DMCAというアメリカの法律に基づいて行われます。

著作権侵害による削除 - Google Search Console ※要ログイン。

詳細はリンク先をよく読んでください。
注意すべき点はたくさんあります。

まず、すべての申し立てが承認されるわけではありません
丸々コピーした内容なら著作権侵害は明らかですが、
リライトしてあるページはグレーゾーンなので、Googleの判断になります。

従って、何がどう無断転載されているのか、個別具体的に書くことが重要です。
説明には500文字の文字数制限があるため、
要点のみ、わかりやすく書くべきです。
詳細を書ききれない場合は、後に送信されてくるメールに記載して返信すればいいです。

文章がリライトしてあっても、大部分の表現が共通していれば、Googleは削除してくれます
ただし、DMCA自体がアメリカの法律であり、判断しているのもアメリカの部署と思われるので、
できれば英語で説明したほうがいいです。
日本語で説明する場合も、機械翻訳されることを前提に、

  • 一文を短く
  • 主語、述語を明確に
  • 箇条書き

などを心がけると、話が進みやすいです。
Googleのことなので、AIも使って判定を自動化しているでしょうし。

一方、画像をパクられた場合は、
画像を具体的に示せば、Googleはすんなりと削除してくれます
画像が加工されていても、です。

GoogleにDMCA侵害の申し立てが承認されると、その旨が検索結果に表示されます。
その際、氏名が公開されます
リンクをたどると、なぜ検索結果から削除されたのか、申し立て内容が氏名込みで表示され、
万人が閲覧できるようになっています。
真っ当なことをしているのであれば、何の問題もありませんが。

ただし、DMCA侵害の申し立ては、以下に述べるスパム報告とは異なる手続きなので、
Googleの検索エンジンによるスパム判定を促進させる意味では、
あえてDMCA侵害を申し立てないほうがいい場合があります。
DMCA侵害の申し立てが承認されると、検索結果からは削除されてしまうので、
検索エンジンに対してスパムページの材料を提供できなくなるからです。

スパムレポートの送信

Googleはスパムサイトの撲滅に取り組み続けており、
その一環として、ユーザーからの報告を受け付けています。
Webスパムに関しては、下記フォームから報告できます。

スパムレポート - Google Search Console ※要ログイン。

ここでも、具体的に書くことが重要です。
指摘したURLが、どういうスパムで、何が問題なのか

ただし、即効性はありません
送信したスパムレポートが反映されたかどうかもわかりません。
スパムレポートの送信は、
Googleがアルゴリズムを改善するための材料を提供しているにすぎないからです。
従って、送信されたスパムレポートが本当にスパムなのかどうかはGoogleの判断次第です。

でも、パクリスパムが捕捉されると、
同様のページが芋づる式に検出され、検索結果に反映されるので、
DMCA侵害申し立てのように、いちいち個別に対応する必要がなくなります。
本来、こういうのはアルゴリズムで対処すべきことです。

フィードバックを送信

スパムレポートの送信と似ていますが、こちらは検索結果ページから直接送信するものです。
検索結果ページの一番下にある、「フィードバックを送信」というリンクをクリックします。
あとは、同様に問題点を記入して送信するだけ。

前述のスパムレポートと違うのは、スパムに限ったものではないのと、
スクリーンショットを含めて送信できること。
検索結果の表示内容がおかしい場合は、具体的にどこがおかしいのかを図示できるのです。

パクリサイトで一番問題になるのが、
オリジナルページよりも、パクリページのほうが上位に表示されてしまうことだと思います。
このような場合は、検索結果ページからフィードバックを送信したほうが、具体例を示せます。

パクリサイトの目的は、お金です。
そのために、専門家でもないのに専門を名乗り、いいかげんな情報を公開し、
ユーザーを誤認させているわけで。
やっていることは詐欺と同じです。

それは広告主にとっても迷惑なので、パクリサイトを広告主に通報します。
ASPはもちろん、広告主企業にも連絡します。
収益源が断たれれば、パクリサイトを運営する意味がなくなるからです。

まずは、違反報告フォームや、お問い合わせフォームから連絡します。
また、広告主の信頼を得ているサイト運営者なら、
ASPや広告主企業の担当者と直接面識があることも多いと思います。
使えるコネは使います
何にせよ、報告しないと知ってもらえないので。

営業とか販売とか、客商売の現場にいた人ならわかると思いますが、
相手に動いてもらうためには何が必要なのかを考えて、順を追って行動してください。
ただ単に、「このサイトはパクリサイトだから広告を出さないで」と言っても、
広告主が動くのは難しいと思います。
具体的には、証拠を揃えたり、広告主のためになることをしたり。
たとえば私は、「パクリサイト」の検索で上位に表示されるこのページを例に挙げて、
保存した証拠とともに、報告するに至った経緯を伝えました。
相手に動いてもらう前に、それ以上に自分が動く必要はあると思います。

どういう措置がとられるかは、相手の企業次第です。
でも個人的には、国内の広告主のほうが、Googleよりもフットワークが軽いと思います。(パクリサイトの広告も停止されたようです。)
そこはやっぱりロボットじゃなくて、人対人なので。
担当者さんと情報を共有することは大事だと思います。

パクりにくいサイトにする

以上、パクリサイトへの対応策を書いてきましたが、これらは生産的な作業じゃないんですよね。
マイナス方向の対応というか。
手間がかかる割に、得るものはありません。
正直、疲れます。
個人的にも、同じ時間があったらユーザーの方を向いていたいです。

そこで、自サイトのオリジナリティを高め、パクりにくくする方法を考えます。
これならポジティブな作業ですし、結果的にユーザーに提供する価値も高くなります

サイト名を固有名詞にする

サイト名は、非常に重要です。
サイト名には、大きく分けて2通りあります。

  • 検索キーワードを重視した普通名詞の組み合わせ
  • 独自性を重視した固有名詞

それぞれに一長一短があります。

検索からの流入は、普通名詞を使ったサイト名のほうが多くなります(一時的かもしれませんが。)
当然です。
検索エンジン最適化を考えると、ユーザーが検索で使う普通名詞をサイト名に入れたほうがいいです。
当サイトでも、サイト名を変更した時に、アクセスが約2割減少しました。

それでも、パクリサイトと区別したければ、サイト名を固有名詞にすべきです。
検索エンジン最適化だけ考えてサイト名を決めると、みんな似たり寄ったりになっちゃうんですよね。
実際、自分が検索していても、どこのサイトを見ているのかわからないことが多いですから。

必要であれば、商標登録もしたほうがいいです。
普通名詞の組み合わせは商標として登録されにくいので、この点でも固有名詞のほうが有利です。
登録商標であれば、サイト名をパクられたとしても、容易に差止請求できます。

要は、検索エンジン最適化よりも、ブランディングを意識したほうがいいという話です。
検索エンジン最適化だけでどうにかなる時代は、とっくに終わっているからです。

検索エンジン最適化とブランディングの失敗例が、当サイトです。
このサイトは当初、「パソコントラブルと自己解決」という名前でした。
「自己解決」ってちょっとおかしな日本語を使ってたのは、
当時その言葉をタイトルに使っているサイトが存在しなかったからです。
サイトの識別子になるだろうと。

ところが、当サイトの知名度が上がり、
「パソコントラブル」の検索で上位表示されるようになると、いろいろと弊害が。(サイト名を変更する前は1位でした。)
「パソコントラブル」で検索したときの候補として、
「パソコントラブル 自己解決」というのが上位表示されるようになったのです。(最終的には1番目に・・・)
すると、このキーワードを狙って、
タイトルに「パソコントラブル 自己解決」を含めたサイトが増えだしました。

これで困ったのが、ユーザーに他サイトと混同されるようになったのです。
タイトルの模倣自体は違法でも何でもないですけどね。
でも、違法ではないけど不適切です。
結果として、パクリサイトの尻拭いを私がしなければならない状況になり、
サイト運営に対するモチベーションは一気に低下しました。

いまだに、「パソコントラブル 自己解決」で検索すると、
当サイトが上位に表示されるのは、その時の名残です。
もう「自己解決」とは書いてませんけどね。
今では、「パソコントラブル 自己解決」という検索候補も出てこなくなりました。
つまり、そういうことです。

実務経験に基づくコンテンツを作る

「自分の経験」というだけじゃ弱いです。
誰でも、嘘でも、そう言えますから。
「実務経験」であることが重要
アマチュアよりも、プロの話を聞きたいからです。
どういう仕事をして、その中でどういう経験をしてきたのか
現場を知っているかどうか。

間違いなく、パクリサイトの運営者には、実務経験がありません
自分の中に引き出しがないから、パクってくるしかないわけで。
文面を見ていれば、偽物だとわかります。

有名な企業のサイトでも、

「これ書いてる人は現場を知らないな」
「書いてる本人がわかってないな」

という記事が非常に多いです。
分業が進んでいる大きな組織ほど、サイト運営者は現場を知らないと思います。

パソコンの修理サポートは、決してカッコいい仕事ではありません。
はっきり言って、修理業はクレーム産業です。
今まで使えていたものが使えなくなったわけで、
お客さんの気持ちがネガティブな状態で応対が始まるからです。
でもだからこそ、お客さんに鍛えられます

私は、すべてを文章にすることはできないと思っています。
言葉にするときに、多くの情報は捨てられます。
最適な言葉を選んではみるけど、自分が思っているそのものじゃない。

つまり、サイトに書いてあるのは氷山の一角なんです。
表現できなかったり、書く必要がないと判断した部分は、すっぱりと切り落とされています。
でも、そういう見えない礎は絶対に必要です。
誰かの書いたものを読んでいる限り、その著者を超えることはできません。
現場で矢面に立つ以上の学びはないと思います。
自分が発信者になるのであれば、なおさら。

パクリサイトの内容は、どうしてもハリボテになります。
見えない部分はパクれないからです。
どこかに書いてあることをなぞっているだけ。
見える所だけパクっても、中身がない。
根拠がない。
コンテンツに深さがない。

そもそもパクっている限り、文章は上達しないんですよね。
文章作成能力を他人に依存しているわけですから。
頭の中にあるイメージを整理して言語化する訓練をしないと、文章力は向上しません。
文章をもとに文章を作るんじゃなくて、
言語化されていないものを文章にする力が必要なのです。
文章は思考の断片にすぎないからです。

パクリサイトの文章が稚拙な理由は、ここにあります。
結局は、物事の本質を理解しないまま書いた劣化コピーです。
しかも、本人は第三者からどのように思われているのか気づいていません。

個人的には、お客さんを相手にしているという感覚は変わってなくて、
場所が店からWebに移っただけと捉えています。
お客さんと向き合ってきた経験がなければ、お客さんの求めているものはわからないと思います。
無理難題を言われたこともありますけど、それも含めて、すべてはお客さんが教えてくれたものです。

他人と同じ人生を歩んできた人はいません
同じテーマを扱うにしても、人の数だけ違う見方があるはずです。
人それぞれバックグラウンドが違うからです。
独自の見方ができないとしたら、それは苦労してきていないからだと思います。

ユーザーとコミュニケーションをとる

ユーザーとのコミュニケーションは大切です。
ひとりでできることは、たかが知れているからです。

店で働いていた頃は目の前にお客さんがいましたが、
Webでは相手の顔が見えないので、ひとりよがりになってしまいがちです。
ユーザーからの反応は、これをいましめ、サイト運営の指針となり得るものです。

当サイトは、掲示板やお問い合わせフォームでユーザーとコミュニケーションをとっていますが、
SNSでも、コメント欄でも、何でもいいです。
とにかく、ユーザーとの意思疎通ができれば。
ただし、それぞれに向き不向きがあるので、
ユーザーの目的に適した手段を選んで提供することが、サイト運営者の役割だと思います。

しかも、ただ開設するだけでは意味がなく、
情報交換の場として機能させることが重要です。
ここが、本物と偽物の差がつくところです。

やってみるとわかりますが、フォーラムやコミュニティの運営は、実際の経験がないとできません
一般的な内容ならネットで調べられるかもしれませんが、それでは個別の事案に対応できないからです。
そもそも、検索しても情報が見つからないから質問してきているわけで。
どれだけ現場で揉まれてきたかが試されます。

情報がある所に情報は集まります
ユーザーが求める情報って、ユーザーから直接聞かれたもの以上のものはないと思うのです。
それがかつては店頭や客先であり、今はこのサイトを通じて得られた情報が、
サイトを運営していくうえでの原動力になっています。

お客さんを巻き込まないと商売が成立しないのと同様に、
ユーザーを巻き込まないとサイトは成長しません。
いろんな人といろんなやりとりをすることで、
知見が広がり、考えが整理され、説明能力が鍛えられます。
これらのすべてが、サイトの独自性につながります。

パクリサイトかどうかはユーザーも判断している

結局、私が言いたかったことはこれに尽きます。
パクリサイトかどうかは、ユーザーも判断しています
だからこそ、パクリサイトの情報を元ネタサイトに問い合わせてくる人がいるのです。
そもそも、パクリサイト運営者よりも、ユーザーのほうがわかっていたりしますから。

しかも、ユーザーの見る目は、どんどん厳しくなってきています
パクリが蔓延するほど、ユーザーの見る目が問われるからです。
検索において、パクリサイトは邪魔な存在でしかありません。
つまり、パクリサイトは自分で自分の首を絞めているのです。

パクリサイトに特に敏感なのは、サイト運営者です。
既存のWebにない情報を発信する、優良なサイトほど、
パクリサイトの被害にあいやすい運命にあります。
従って、優れたサイト運営者ほど、リンク先サイトの信憑性を気にします。
そのサイトが一次情報かどうか。
間違ってパクリサイトにリンクを張ると、自サイトの信用まで失いかねません。

これは、SNSでも同じことが言えます。
SNSで紹介したコンテンツは、間接的にその人の人となりを表します。
コンテンツ制作者ほどではないにせよ、コンテンツの信頼性を担保しているのは事実です。
パクリサイトの自作自演は、ユーザーにもバレます。

やっぱり、最終的に判断しているのは人なんです。
ユーザーもリンクもソーシャルブックマークも、元ネタサイトに集まります
だから、サイト運営者はパクリサイトを気にせずに運営を続けたほうがいいと思います。

パクリサイトを気にするなと言われても、それが心情的に難しいのはわかります。
でも、パクリサイトに個別に対応していても、
モグラ叩きみたいなもんで、きりがないんです。
Googleのアルゴリズムが対応するのを待ったほうがいいと思います。
長期的に見れば、パクリサイトが取り締まられていくのは必然です。

偽物なのに本物のふりをするのがパクリサイトの本質なので、
パクリサイトはユーザーに迷惑をかけています
ここは、パクリサイトを相手にするのではなく、ユーザーを味方につけるべきです。
ユーザーのためになる方向に注力したほうが、サイト運営者としても楽しいはずですから。

パクリサイト運営者は、自ら信用を失う行為をとっています。
短期的にはアルゴリズムをだませても、長期的には自業自得なので、
放っておけばいいと思います。
信用を失うことの意味がわかってないんだと思います。

サイトで告知する

パクられるサイトは、そこそこアクセスがあるはずなので、
目につく場所にパクリサイト対策を書いておくといいです。
パクリサイトの存在を、自サイトのコンテンツにすればいいのです。
パクリサイトに対してとった一連の行動を、記事にまとめます。
すると、その記事自体がパクリサイト対策になります
今後もパクったサイトは、それらの実行対象になるからです。

また、パクられた記事にもパクリページへの注意喚起を書きます
ユーザーの誤解を避けるためです。

注意点は、感情的になって、相手を特定して個人攻撃をしないこと。
名誉毀損とか、そういう話になってきますから。
あくまでも、パクリサイトへの対処法を書く。

パクリサイト対策に関してサイトの知名度が上がれば、なお効果的です。
「パクリサイト対策」で検索するのは、パクリサイトに困っている人、
つまり優良サイトの運営者
だからです。
私としても、未知の情報を公開するサイト運営者の力になりたいですし、
パクリサイトで埋め尽くされた検索結果は見たくありません。
そのためにも、パクリサイト対策に関して新しい情報を得られれば、ここに追記していきます。

また、パクリサイトに困っている人は、ご連絡いただければ私の知りうる範囲で回答します。
私は法律の専門家ではありませんが、サイト運営者の立場からできることもあると思います。
個人的にも弁護士さんや弁理士さんのお世話になったり、いろいろとやってきましたので。

パクリサイト運営者は、元ネタサイトの管理人はもちろん、
いろんな人の恨みを買っていることは理解しておいたほうがいいと思います。
何でもそうですが、狡いことは長続きしません。
取り締まりの対象になるだけでなく、本人が成長しないからです。