「ディスク」と「ドライブ」は、どちらも記憶装置を指しますが、
ディスク | 物理的なもの |
---|---|
ドライブ | 論理的なもの |
という違いがあります。
両方とも、データの保存場所として使われますが、
ディスク | 物理的な記憶装置 |
---|---|
ドライブ | 論理的な記憶領域 |
です。
「ディスク」と「ドライブ」は、似て非なるものです。
混同して使われていることも多いですが、別物だと理解してください。
Windowsにおいても、「ディスク」と「ドライブ」は完全に別のものを指しています。
「ディスク」と「ドライブ」は違う
Windowsでこれらの概念が最もわかりやすいのは、「ディスクの管理」だと思います。
なので、「ディスクの管理」を例に話を進めます。
「ディスク」は、それ自体がひとつの記憶装置です。
ハードディスク、SSD、USBメモリ、SDカード、
それぞれ別の「ディスク」としてWindowsに認識されます。
一方「ドライブ」は、「ボリューム」にドライブレターが与えられたものです。
「ボリューム」は、「パーティション」とほぼ同義です。※ダイナミックディスクを除く。
Windowsがファイルの保存場所として使用するのは、「ドライブ」です。
ユーザーが主に操作の対象とするのも、「ドライブ」です。
「ディスク」と「ドライブ」に関する不具合
パソコントラブルでは、「ディスク」や「ドライブ」に不具合が発生することがあります。
「ディスク」か「ドライブ」、どちらの問題なのかを区別することが重要です。
原因の違いによって、必要な作業が変わってくるからです。
「ディスク」の不具合
「ディスク」を正しく認識できなければ、物理障害が疑われます。
デバイスドライバの不具合かもしれませんが、
不安定だった昔とは違って、ドライバの完成度は高くなっているので、
物理障害の可能性は高いと思います。
特にUSB接続の場合は、通信経路もあわせて確認してください。
「ディスク」の表示内容に問題がある場合は、
記憶装置であるディスク自体をどうにかしなければなりません。
根本的には、ハードディスクやSSD等の記憶装置を交換する必要があります。
「ドライブ」の不具合
「ディスク」は正常で「ドライブ」のみを認識できなければ、論理障害の可能性が高いです。
このため、データ復旧用のツールは、「ディスク」を対象として使用する場合が多いです。
たとえ「ドライブ」を認識していたとしても、
「ドライブ」を対象とすると、すでに用意されている入れ物の中身しか見ないことになります。
復旧作業を行う際は、既存のファイルシステム上で動作することが必ずしも良いとは限りません。
現状が好ましくないから、復旧しようとしているわけで。
言い方を換えれば、「ドライブ」は論理的なものだから、復旧できるのです。
順序としては、「ディスク」の不具合に対処してから、「ドライブ」の不具合を修正します。
基本的なことですが、ハードウェアの問題が先で、ソフトウェアの問題が後です。
ディスクに不具合があると、ドライブの不具合を修正できない場合があるからです。