ブラクラ対策

不正な処理

「Internet Explorer」(以下、IEと略)のような、
Webサイトを閲覧するためのソフトをブラウザといいますが、
これを不正に利用して、システムを文字通りクラッシュさせてしまうのが、
ブラウザクラッシャー、略してブラクラです。

代表的なブラクラは、とあるリンク先をクリックした瞬間、
IEの窓が勝手に次々開いていくタイプのものでしょうか。
で、フリーズするまで止まらない、と。
でもこれ、ブラウザ側で対策されたこともあって、最近あまり見なくなりましたね。

ブラクラの被害を受けると、ブラウザやOSの再起動が必要にはなりますが、
基本的にそれ自体が感染したりするものではありません。
従って、ブラクラはウイルス対策ソフトで防げるたぐいのものではありません。
ただ、ブラクラをきっかけに感染するタイプのウイルスもあるのでややこしいところですが。

ブラクラの多くは、ブラウザのバグを突いたり、悪質なコードを実行させたりするものです。
特にIEに関しては、おかしなバグ(仕様?)が多いうえ、
Windows標準でくっついてくるブラウザのため、普及率がとんでもなく高いという特徴があります。
つまり、ブラクラにとって、IEは格好のターゲットになってたりします。

IEを、たった1行で強制終了させてしまうようなコードも紹介されてましたね。
ここではあえてそのリンクは貼りませんが、興味ある人は検索してみてください。
比較的簡単に見つかると思いますが、強制終了しても自業自得ですよ。

ブラクラ対策として最も効果的なのは、
クラッシュさせる対象となっているブラウザを替えてしまうことです。

パソコン初心者を自負している人の中には、
ブラウザがIEしかないと思っている人も多かったりします。
でも、選択肢は他にもいろいろあって、
実はそっちのほうが安定動作するし、機能的にも便利で、しかも速かったりするんですよね。

今、あえてIEを常用しなければならない理由は、
“ない” と思います。

ここで、IE以外で、
いいんじゃないかと思うブラウザをいくつか紹介します。

Lunascape

IEのブラウザエンジン(レンダリングエンジン)「Trident」と、
Firefoxのブラウザエンジン「Gecko」を使用でき、
さらにSafariのブラウザエンジン「WebKit」をも使用可能になったブラウザ。

インストールした段階から、多くの機能を使うことができます
多機能すぎて、設定が若干わかりにくいかもしれません。

Firefox

多少知識のある人向け。
独自のブラウザエンジン「Gecko」を使っているので、
全般的にIEより表示が速く、かつ負荷も軽いです。

また、アドオンによるカスタマイズの自由度が極めて高いです。
逆にアドオンを入れてカスタマイズしないと、使いやすい状態にはなりません。
動作の重さ軽さもアドオン次第です。※Firefox自体は結構軽いです。

Chrome

Google作のブラウザ。
ブラウザエンジンは「Safari」の「WebKit」。
とにかく軽い速い
シンプル・イズ・ベストな人用。

現時点、機能では他のブラウザに遠く及ばない感じですが、
アドオンが充実したら、シェアを急拡大しそうな予感がします。

他にタブブラウザの有名所では「Sleipnir」がありますが、
「Gecko」への対応が取って付けた感が強いです。
実質「Trident」しか使い物にならない状態にあるので、
ブラクラ対策という意味では、「Sleipnir」は今一歩という気がします。
多機能なのは間違いないんですけどね。

ブラウザを乗り換えることで、セキュリティホールを突かれる危険性は低くなりますが、
100%安全な状態になるわけではありません

変なリンクを踏んで悪質なコードが実行されれば、
操作不能な状態になってしまうことは十分考えられます。
また、精神的ブラクラというものもあったりしますのでご注意を。