「ntfs.sys」エラー

あまり見たくないエラーのひとつ

起動時に「ntfs.sys」に関するエラー表示が出ると、その時点で動作を停止します。
これは、文字通りシステムパーティションのファイルシステムである、
「NTFS」を認識することができないからです。

残念ながら、「ntfs.sys」に関するエラー表示が出た時点で、
ハードウェアに問題がある可能性がかなり高いと考えられます。

最も疑わしいのは、もちろんハードディスクですが、
メモリが原因で「ntfs.sys」エラーが発生することもあります。
ハードウェアのチェックも当然必要な作業ですが、
まず優先してすべきことは、必要なデータの救出です。

とは言っても、「ntfs.sys」エラーが出ている状況下では、
救出すべきデータのあるパーティションに、アクセスできないかもしれないのですが・・・

「ntfs.sys」とは

文字通り、「NTFS」のドライバファイルです。

また、改めて説明するまでもないかもしれませんが、
「NTFS」とは、「NT File System」の略です。

「ntfs.sys」を読み込むことができなければ、
NTFSパーティションを認識してマウントすることも当然できないので、
Windowsを起動することなどできるはずもありません。

「ntfs.sys」エラーの原因

「ntfs.sys」エラーの修復方法については、Microsoftサポートに参考情報があります。

次のファイルが存在しないかまたは壊れているため、Windows を起動できませんでした:
System32\Drivers\Ntfs.sys

これは、FAT32からNTFSにファイルシステムを変更した際のエラーについて書かれたものです。
突如ブルースクリーンで「ntfs.sys」エラーが出た場合等については、必ずしもあてはまりません。

上記リンク先に書かれている内容は、
回復コンソールを使って、「ntfs.sys」ファイル自体を置き換えるというものです。

Microsoftからの情報は、とても参考になります。
ただし、ここで重要なのは、書いてあることをそのままうのみにするのではなく、
“実際に自分の目の前で起こっていること” と照らし合わせて考えることだと思います。
というのも、「ntfs.sys」ファイルの置き換えでは復旧しない場合が多いからです。

「ntfs.sys」に関するエラーは、
「ntfs.sys」ファイルが破損している場合はもちろのこと、
ファイルシステム、つまりNTFS自体が破損している場合にも発生します
むしろ、ほとんどがそっちのような気がします。

なぜなら、「ntfs.sys」ファイルだけが破損している場合、
他のシステムを用いて、そのパーティションにアクセスすることは可能なはずだからです。
ところが実際には、それがままならないことが多いのです。

NTFS自体が破損しているというのは、
そのパーティションのMFTが破損しているということを意味します。
つまり、「ntfs.sys」エラーの原因は、MFTの破損にある場合が多いのです。

MFTの修復については、下記ページにまとめてあります。

MFTの修復

ただ、NTFSパーティションが破損してしまうというのは、
ハードウェアに問題がある可能性が極めて高いです。

その疑うべき筆頭はもちろん、ハードディスクです。
必要なデータを退避することができたら、ハードディスクの動作チェックをすべきです。
場合によっては、交換が必要かもしれません。

また、ハードディスク以外では、メモリも確認しておいたほうがいいです。
パソコン起動時にいきなり引っかかってしまうのは、メモリに原因があることが多いです。

例に漏れず、「ntfs.sys」エラーもメモリが原因で発生する場合があります
メモリモジュールが複数枚挿さっている場合は、1枚だけにして動作確認すると、
すんなり起動するかもしれません。