「DBAN」のバージョンによる違い

一長一短

「Darik's Boot and Nuke」(以下「DBAN」と略記)はフリーソフトでありながら、
市販ソフトと同等の機能を持つ、強力なデータ消去ツールですが、
バージョンによって得手不得手があります

バージョン2系が正式版になる頃には、そんな問題も消えてなくなっているのかもしれませんが、
現時点(2012年1月確認)では、バージョン1系とバージョン2系を状況によって使い分ける必要がありそうです。

ここで「DBAN」について、
バージョン1.0.7正式版と、バージョン2.x.xベータ版の機能を比較してみます。

1.0.7 2.x.x beta
SATA接続HDD
USB接続HDD ×
パーティション単位での消去 ×
新CPUへの最適化 ×

バージョン2で、「Intel Core」以降のCPUへの最適化を行ったとのことです。
でもそんなことよりも、パーティション単位での消去ができないことが痛すぎです。

最近のパソコンではほとんどの場合、
ハードディスク内にリカバリ領域が格納されているので、
ハードディスク全消去しかできないとなると、OSもろとも吹っ飛んでしまうのです。

「リカバリディスクを作成しておけ」という話なのかもしれませんが、面倒です。
やはりパーティション単位で消去できたほうがいい。

データを消去したいというのは、
パソコンを譲渡するから、データだけ消したいという人も多いでしょう。
ハードディスク丸ごと消去だと、パソコンとしての機能までそがれてしまいます。

USB接続ハードディスクが普及していることもあって、
本来バージョン2系をおすすめしたいところなんですが、
上に書いたような理由により、
「DBAN」は「状況によって使い分けてください」というのが現時点での結論です。