ファイルシステムが「RAW」と表示される

Vista以降の仕様変更

「RAW」というと、デジカメのデータ形式を連想される方も多いんじゃないでしょうか。
でも、ここで書いているのはデジカメの話ではありません。
Windowsのファイルシステムについての話です。

ファイルシステムの種類はRAWです。

表記からして誤解を招きやすいんですが、
「RAW」というファイルシステムがあるわけではありません。

「RAW」とは何か

「RAW」とは、そのまま日本語に訳して、「生の」という意味です。

デジカメの話ではないと言いながら、理解しやすいので、デジカメを例に挙げます。
デジカメのRAWデータとは、撮像素子から得られた生データのことです。
画像処理エンジンに加工され、さらに非可逆圧縮された、「JPEG」のような画像ファイルとは違うわけです。

だから、「RAW」という画像フォーマットがあるわけではありません。
「.raw」という拡張子があって、それで統一されているわけでもありません。
現状、RAWデータのファイルフォーマットはバラバラ、だから拡張子もバラバラです。
生データであることしか示していないのが、デジカメにおけるRAWデータです。

Windowsにおける「RAW」も同じようなもので、生の状態であることを示しています。
つまり、未加工であると。

ファイルシステムが「RAW」の意味

ファイルシステムが「RAW」とは、生のファイルシステム、
いわゆる、「未フォーマット」の状態です。

「Windows XP」以前は、ほとんど「未フォーマット」という表記で統一されていましたが、
Vistaになって、なぜか「RAW」という単語で置き換えられました
ディスクの管理」でも、フォーマットされていないドライブは、「RAW」と表示されます。

日本人からすると、「未フォーマット」のほうがわかりやすいんですけどね。
表示が「RAW」になっただけで、いろいろと誤解を招いてしまうような気がします。

Windowsで「RAW」表示を目にするときは、すでに何らかの問題を抱えていることが多いと思います。
ファイルシステムが「RAW」ということは、フォーマットされていません。
フォーマットされていないドライブを使うことはできませんから、
わざわざ「RAW」の状態で放置しているとは考えにくいです。
今まで使っていた記憶装置に何らかのトラブルがあって、ファイルシステムを認識できなくなり、
「RAW」と表示されてしまった状況がほとんどだろうと思います。

たとえば、

RAW - ディスクの管理

アクセスできなくなったドライブを「ディスクの管理」で確認したときに、「RAW」と表示されるケース。

RAWドライブにCHKDSKは使用できません。

同じく、アクセスできなくなったドライブに「chkdsk」を実行したときに、「RAW」と表示されるケース。

いずれも、そこから復旧することはできません。
特に、ファイルシステムを見失っている状態で、
ファイルシステムを修復するプログラムである「chkdsk」を実行するというのは、
本末転倒とも言えます。

「RAW」状態からの回復

フォーマットする

ファイルシステムが「RAW」=「未フォーマット」なので、
これを使えるようにするためには、フォーマットすればいいです。
もちろん、フォーマットするということは、中のデータも含めてリセットすることになります。

Windowsはフォーマットを完了できませんでした。

ただし、データの破損箇所によっては、
Windows標準の機能ではフォーマットできないことがあるので、注意が必要です。
そんなときは、フォーマット専用ツールであるフォーマッタを使うべきです。

I-O DATA ハードディスクフォーマッタ

これは、SDカードやUSBメモリ、外付けハードディスク等のリムーバブルディスク用に特化したフォーマッタの一例です。

ダウンロードページ I-O DATA ハードディスクフォーマッタ

復旧する

フォーマットせずに「RAW」状態から復旧するには、
Windowsが見失ってしまったファイルシステムを再び認識できるようにする必要があります。

Windowsは、基本的にはブートセクタの内容を見てファイルシステムを識別しています
ブートセクタに保存されている、パーティションのファイルシステムに関するパラメータを見て、
このパーティションはNTFSだとか、FAT32だとかを判断しています。
それがWindowsにとって認識できない値になっている場合に、「RAW」と表示されます。

従って、Windowsがファイルシステムを認識できるようにするには、
ブートセクタの内容を正しく書き換える必要があります。

TestDisk

ブートセクタを書き換えるには、いくつかの方法がありますが、
ここでは、「TestDisk」というソフトを使った方法を紹介します。

「TestDisk」の使い方

ファイルの復元

ファイルシステムが「RAW」と表示されるのは、
ファイルシステムを認識できないすべての場合にあてはまります。
これには、ファイルシステムに深刻な問題が発生している場合も含まれます。

上記「TestDisk」は、ファイルシステム全体を修復するものではありません。
ほぼ、ブートセクタの修正に限られます。
ファイルシステムのインデックスに問題が発生した場合には、無力です。

破損の程度がひどいファイルシステムを元通りに復旧する方法は、ありません。
もしあるなら、教えてほしいくらいです。
というか、技術的に不可能だと思います。
上書きされたデータを元に戻すという話なので。

ファイナルデータ

ファイルシステムを認識できないドライブからファイルを復元するには、
相応の機能を備えたファイル復元ソフトを使う必要があります。
代表的なものとして、「ファイナルデータ」があります。

ダウンロードページ ファイナルデータ
当サイト内解説 「ファイナルデータ」の使い方