ハードディスクのエラーチェック

ハードディスクの診断

Windowsには、ドライブのプロパティから実行する「エラーチェック」という機能があります。

エラーチェック

誤解されていることも多いですが、
この「エラーチェック」は、ハードディスクのエラーをチェックするものではありません
ドライブのプロパティから実行するとおり、ドライブのエラーをチェックするものです。
ドライブは、ハードディスクそのものではありませんので。

ハードディスクのエラーをチェックするには、Windowsの機能だけでは不十分で、
専用のツールを使う必要があります。

ハードディスクのエラーの種類

実際にハードディスクのエラーチェックをする前に、注意点。
ハードディスクのエラーは、物理的なエラーと論理的なエラーに分けられます
先にも書いた、「ハードディスク」≠「ドライブ」という話にも共通するものでもありますが。

ハードウェアの問題である物理的なエラーと、ソフトウェアの問題である論理的なエラーを、
混同しないことが重要
以降、これらを大別して説明していきます。

SMARTのエラーチェック

最も重要な、ハードディスクの物理的なエラーを調べるには、
SMART情報を確認するといい
です。
これが最も簡便で、かつ効果的な方法です。

SMARTとは、ハードディスクの自己診断機能のことです。
SMARTが提供する情報を取得することで、
ハードディスク内部で発生しているエラーを確認できます

SMARTのエラーに関しては、Windowsが起動する前にBIOSで警告が出ることもありますが、
細かい情報は表示されません。
SMART情報を得るためのツールを使ったほうがいいです。

なかでも、「CrystalDiskInfo」は、こうした目的に合っています。

CrystalDiskInfo

ソフトウェアページ CrystalDiskInfo
当サイト内解説 「CrystalDiskInfo」の見方

Windowsを起動できるのであれば、「CrystalDiskInfo」を使っておけばいいと思います。
Windowsを起動できなくても、その他の方法でSMART情報を確認することもできます。

特に、記憶装置の領域の最小単位、セクタの物理的エラーである、
不良セクタの存在には、気をつけなければなりません。

ファイルシステムのエラーチェック

これは先ほどとは違い、論理的なエラーのチェックです。
ハードディスクの物理的なエラーの有無に関わらず、
正しいデータの入出力を行うために必要なものです。

冒頭で述べた、ドライブの「エラーチェック」も、
やっていることはファイルシステムのエラーチェックです。
現状を確認するだけであれば、ドライブの「エラーチェック」でも構いません。
ただし、不完全です。

論理的なエラーは、物理的なエラーとは違った特徴を持ちます。
論理的なエラーは、部分が全体に影響を及ぼす可能性が高いのです。
このため、エラーチェックが主目的の場合には、スキャンを実行したほうがいいです。

ファイルシステムのエラーチェックを行うには、コマンドプロンプトを管理者として起動し、
「chkdsk」を実行するのがベストです。

chkdsk

「chkdsk」と修復オプション

「chkdsk」にもいろんなオプションがありますが、ここではエラーチェックのためにスキャンを行いたいので、

chkdsk e: /r

chkdsk (対象のドライブ) /r

と入力して実行します。
「/r」オプションを指定することで、空き領域についてもスキャンを実施し、
不良セクタが検出されれば、これを回避するようファイルシステムに登録します。

ただし、「chkdsk」の対象はハードディスク全体ではなく、ドライブである点には注意が必要です。
あくまでも、指定したドライブの領域内の論理的エラーを検出、修正するだけなので、
ハードディスクが複数のパーティションに分けられ、異なるドライブとして使われている場合は、
それぞれのドライブに対して個別に「chkdsk」を実行しなければなりません。

不良セクタのチェック

一応、このページは優先度順に書いてあります
つまり、必ずしもここまでやる必要はありません。
というのも、先の「chkdsk /r」を実行すれば、
使用領域においては、不良セクタのチェックまで行われるからです。

不良セクタのチェックは、もちろんハードディスクの物理的なエラーのチェックです。
それは前述のSMART情報でも確認できますが、こちらはSMART情報の確認とは違い、
ハードディスク全体をスキャンすることで、能動的に不良セクタを検出しようとするものです。

ハードディスクの物理的エラーのチェックツールは、基本的には各ハードディスクメーカーから提供されています。
ただし、自社製品に対してしか使えなかったり、機能制限があったり、その後の対処ができなかったりするので、
ここでは汎用ハードディスク診断ツールの「HDAT2」を紹介します。

Detect with READ - HDAT2

「HDAT2」の使い方

「HDAT2」のエラーの判定方法によっては、
現状不良セクタとは判定されていないけど、読み出しに時間がかかるセクタを検出することもできます。
つまり、不良セクタに至る前の読み出し不安定なセクタを可視化できます。※上の画像はその実例。
この結果は、ハードディスクを継続使用するかどうかの大きな判断材料になります。

また、スキャンの過程で検出された不良セクタは、SMART情報にも反映されます。
従って、「HDAT2」でスキャンを行うことにより、SMART上の不良セクタが増えることもありますが、
それで正常です。

不良セクタが検出された場合は、
引き続き「HDAT2」で不良セクタの修復を行うこともできます。
この場合は、エラーのチェックと同時に書き込みを行うことになります。