「未割り当て」の領域は、パーティションが割り当てられていない領域です。
主に「ディスクの管理」において、「未割り当て」の領域として表示されます。
「未割り当て」領域は、ハードディスクと、USBメモリやSDカード等のリムーバブルディスクの場合で、
若干異なる意味を持ちます。
Windowsが、ハードディスクとリムーバブルディスクを区別しているからです。
ハードディスクの「未割り当て」領域は、
新品の内蔵ハードディスク増設時や、パーティションを削除したときによく見られ、
正常な挙動であることが多いです。
一方、リムーバブルディスクの「未割り当て」領域は、ほとんどが論理障害です。
もちろん、ハードディスクの論理障害で「未割り当て」になることもありますが、
リムーバブルディスクとは状況が異なります。
基本的に、リムーバブルディスクはパーティションで分割して使うことを想定していません。
USBメモリやSDカードは、全領域が1つのパーティション、
かつ論理フォーマット済みの状態で販売されています。
しかも、リムーバブルディスクは「ディスクの管理」でパーティションを削除することもできません。
従って、リムーバブルディスクの「未割り当て」領域は、
何らかの不具合の結果、「未割り当て」になってしまった可能性が高いです。
ただ、「未割り当て」でも記憶領域は認識しているので、
障害の程度としては軽い部類に入ります。
「未割り当て」領域の対処法は、ハードディスク、リムーバブルディスクにかかわらず、
- パーティションを新規作成する
- パーティションを復旧する
のどちらかです。
パーティションの新規作成
「未割り当て」の領域を新規パーティションとして使いたい場合は、
「ディスクの管理」でパーティションを作成すればいいです。
詳細な手順は下記ページを参照。
ただし、リムーバブルディスクの「未割り当て」領域は、
「ディスクの管理」でパーティションを作成することができません。
エラーが表示されます。
これは、冒頭に書いたように、論理障害でデータに異常があるためです。
リムーバブルディスクの「未割り当て」領域は、フォーマッタを使ってフォーマットします。
代表的なフォーマッタを紹介します。
リムーバブルディスク用(汎用) | I-O DATA ハードディスクフォーマッタ |
---|---|
SDカード用 | SDメモリカードフォーマッター |
これらのフォーマッタを使うと、
論理障害のあるUSBメモリやSDカードでもフォーマットすることができます。
パーティションは、フォーマットの過程で自動的に作られます。
全領域が1つのパーティションになります。
パーティションの復旧
パーティションに関する情報は、パーティションテーブルに保存されています。
パーティションテーブルは、一般的にユーザーが直接見たり操作することはありません。
ただ、パーティションに関する操作をすると、パーティションテーブルが書き換えられるので、
間接的にユーザーが操作する領域でもあります。
「未割り当て」であれば、その領域はパーティションテーブルで指定されていないことを意味します。
新たなパーティションとして、自由に使える領域です。
まだ別のデータで上書きされていない限り、
パーティションの痕跡をたどって、パーティションを復旧できる可能性はあります。
実は、「TestDisk」という、それを行うために作られたソフトウェアがあります。
「未割り当て」になってしまったパーティションも、「TestDisk」を使えば復旧できるかもしれません。
ここでは、実際に「未割り当て」状態にしたハードディスクを例に復旧作業を行っています。